【国語】
長文2題、論理的文章と文学的文章。長文の中に漢字が5問。難問の類いは見られないので差は
つきにくい。難関校の中にあって長文の文字数も至って標準的なので、全体的にじっくりと取り組む
ことのできる問題と言っていいだろう。合否の要になるのは文字数が指定されない記述の問題
と長い文による選択肢。記述は文字数が指定されないからと言ってすべてが自由に記述
できるわけではない。出題側が何を求めているかポイントを複数押さえた上で筋道の通った
記述を心掛けたい。解答欄の大きさに見合った文章を作成しよう。普段から記述のを繰り返し、
添削してもらう作業を。選択肢の問題も丁寧な読解を心掛けた上で、紛らわしいものは本文
と繰り返し比較して慎重に判断を。4教科共通で解答欄に配点が掲載されているので、7割得点
の目安にしたい。
【算数】
50分で16問前後の問題構成は各問題でじっくり取り組むことが可能。大問1の計算問題で心を
落ち着けて、大問2へ。一行題で一括りにはできない図形問題など、やや煩雑なものが含まれて
いるので、時間がかかるようであれば解答欄に印字されている配点を目安に後回しで。大問3
は大問2以上に問題文が長かったり、考え方や途中式を残す問題が含まれている。出題範囲は
特珠算、速さ、数の性質、平面図形など多岐にわたるので苦手分野を作らないことが重要。
大問3だけで30点分の配点があるので、ここを中心に時間の配分を考えるとよい。大問4、5
は応用問題。大問3と異なって(1)で誤答をすると(2)(3)に影響が出る可能性があるので
特に計算間違いや問題文の読み間違いには注意を。算数が苦手といえども50点/100点を切ると
残り3教科での勝負が苦しくなる。女子の受験生が苦手にしがちな規則性、数の性質、場合の数
など、標準題より上のレベルの問題を数多くこなしておきたい。
【社会】
地理・歴史・公民が1/3ずつの配点。記号選択による出題が最も多いが漢字指定の語句や
短文での記述も出題される。試験時間は理科と合わせて60分間だが、理科の問題量を考えると
30分以下、できれば25分以内で社会は乗り切りたい。社会の得点の要は正確な知識。複数の
文章の正誤を判断して答えさせるものや、単なる事象名、人物名にとどまらない知識を要求
される問題も多いため、例えば歴史分野は時代背景や出来事のきっかけ・意義・結果を合わせて
覚えておきたい。1問4点配点の記述は2~3問出題。記述対策の問題集を1冊仕上げておきたい。
語句は漢字指定で書かせるので、記述問題と合わせて練習を。
【理科】
生物・化学・地学・物理の4分野から均等に出題。社会と合わせて60分の試験時間だが、理科の
方が問題数がやや多い傾向。計算問題も3割程度含まれるので、理科に多めの時間を配分した
ほうが無難。難問・奇問の類いはほぼ見られないが資料やグラフを見て考える問題が一部で
見られるので、目指すべき得点と時間の兼ね合いから、場合によっては問題の取捨選択を。
2023年受験組は2教科での受験が不可能になるので、75点満点の社会・理科ともにしっかり
力を入れておきたい。