中学受験傾向

2022年度の中学受験について

本格的なコロナ禍、2年目の中学受験となった2022年は、奇しくもそのコロナが色濃く

影響し、公立中学校での教育に不安を覚えた層の参入が目立った受験であった。リーマン

ショック以降、首都圏での中学受験は各学校の募集定員の積算が受験者人数を上回る

「全入受験」が長年続いた。小学校卒業見込み人口が微減し続ける中、2021年受験頃から

受験率の高まりから、受験人口が定員を上回るようになり、地元の公立中学に行く覚悟が

必要になり始めた。偏差値だけにこだわらない受験が一部で見られると同時に、大学進学

までのびのびと多感な6年間を過ごしたいという根強い人気から付属校の人気も高いまま

だった。試験内容では、リスニングテストを国語・算数・理科で導入した芝浦工大を始め、

独自色を出した学校が何校か見られた。学校の新設、共学化を伴う学校名の変更、大学

との連携も盛んで、受験の多様化が加速した2022年度の中学受験であった。